創価学会と右翼の関係
週刊現代は、9月30日未明、赤坂の雑居ビルから、転落した右翼団体員の死を伝えた。
この男は、韓国籍で全国明といい、大石寺を街宣して回る構成員だった。調べていくと、どうやら創価学会との関係性が伺われる証言が次々とでてきたのである。
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全氏の名を一躍有名にしたのは、なんといっても大石寺襲撃だろう。
今年の1月2日早朝、「武士の会」と名乗る右翼集団の街宣車が、創価学会と厳しい対立状態にある静岡県富士宮市の大石寺境内に不法侵入、居合わせた信徒に暴行傷害を加えた事件である。全氏はここで大いに暴れまくり、逮捕された。(中略)
彼がどんな目的で大石寺に乗り込んだのかは不明だが、こんな証言がある。
語るのは、全氏が常宿にしていた大石寺近くの民宿関係者。
「全氏が怒った口調で『学会からカネを取ればいい!」といったのを聞いています。また『カネが入ってこない」とも漏らしていた。どこからとはいいませんでしたが……」
また、全氏がたまに食事に訪れたという富士宮市のある飲食店店員も、
「昨年末、食事にみえたとき、『イザとなれば学会からカネを取れると思う」と話しているのを聞きました」と証言するのである。
なぜ「学会からカネがとれる」のか。地元富士宮の商店主が解説する。
「襲撃は右翼のしわざというが、実際は学会の″ヤラセ″だということですよ。富士宮市民は、だれもが『あれは学会からカネをもらった右翼がやった」と思っている」(中略)
「昨年12月3日の昼過ぎのこと。本山の境内を走り回っていた右翼の街宣車が、近くの民家の前に停められていたんです。すると、しばらくしてベージュ色の日産アベニールがその民家の前に停まり、中に人が入っていった。
不審に思って、アベニールのナンパーを調べたところ、この車は『宗教法人・創価学会』所有の乗用車とわかったんです。この民家で、学会関係者と右翼が何を話していたのか」(大石寺の警備員)
本誌が照会したところ、車はやはり創価学会のものであった。 (中略)
全氏の写真を見た元学会員は、本誌にこう証言する。
「たしか4月の終わりか5月の初めごろ、全氏と思われる男性が学会本部(新宿区信濃町)に来て、警備員と、誰かに会わせろ会わせないのと、大声でやり合っていた記憶があります」
もちろんこの男性が全氏とは特定できないが、カネに困っていた全氏が、創価学会となんらかの接触をもちたがっていた、と考えるのはそう不自然ではないだろう。
その全氏は、死の直前、宮重氏(前出)に電話し、こういっていたという。
「近いうちに大金が入る。そのときはラクさせてやるから、あんたもそんなにアクセク働かなくていいよ」
この「大金」とは何を意味するのか?
(平成4年11月28日号 週刊現代)